教育方針の変遷 2009 7 12

 これは、私が高校に入学したばかりの頃の話です。
廊下を歩いていると、びっくりしました。
なんと上位100名の成績表が掲示されているのです。
上位10名ならともかく、上位100名となると、
このリストに掲載されなかった生徒は誰か見当がつくと思ったからです。
 「これは、厳しい」と、つぶやいていると、
先輩が、やってきて、こう言うのです。
「おまえたちは、甘い。甘やかされている。
そんなことで、社会人になったら、どうなるか。
外国企業との厳しい戦いに負けてしまうぞ。
以前は、上位100名どころか、下位100名のリストも掲載されていた。
学校も甘くなったものだ」
この時代は、まだ「外国企業に追いつけ、追い越せ」と、やっていたのです。
 さて、外国企業に追いついた現代は、どうなったか。
これは、5年前の話だったと思います。
帰省したら、親戚の子供が遊びに来ていたのです。
そこで、その子に、こう話しかけたのです。
「運動会、楽しみだね。君は、足が速いから」
「全然、楽しくない。つまらないよ」
「どうして?」
「差がつかないように、足が速い子は速い子同士で走るの。
速い子5人が集まって、走るんだ。
だから、僕はビリになるかも」
 そういえば、この当時、こんな話も知人から聞いたことがあります。
50メートル競走で、差がつかないように、
全員で手をつないで走ってゴールをするという話です。
 外国企業との競争に勝った現代においては、
なぜか教育の現場で共産主義が普及しているのかと思いました。
 しかし、今や、中国企業が、
「日本企業に追いつけ、追い越せ」とやっている時代です。
教育の現場が共産主義化している場合ではありません。
急速に資本主義化する中国、一方で日本の教育現場は共産主義化?
















































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